最終更新日: 2025年11月19日

テンプレート説明

LEMPスタック(Linux, Nginx, MariaDB, PHP)が構築されたテンプレートです。OpenRestyをWebサーバーとして採用し、高性能なWeb開発環境を提供します。PHPアプリケーションの開発やデプロイに最適な環境が整っています。

メモ

このテンプレートではOpenResty(Nginxベース)が使用されています。Nginxの高性能な機能に加えて、Luaスクリプティング機能が統合されています。

仕様

インストールOS

Ubuntu 24.04

主要ソフトウェア

ソフトウェア バージョン
OpenResty 1.27.1.2
PHP 8.4.14
MariaDB 10.11.13

利用ポート

ポート番号 用途
22 SSH接続
80 HTTP(OpenResty)
3306 MariaDB(ローカルホストのみ)
9000 PHP-FPM(ローカルホストのみ)

注意

MariaDBとPHP-FPMはセキュリティのため、ローカルホスト(127.0.0.1)からのみアクセス可能に設定されています。外部からの直接アクセスはできません。

motd

VPSにログインすると次のmotdが表示されます。

項目 内容
DocumentRoot /usr/local/openresty/nginx/html
URL http://[VPSのIPアドレス]/
phpinfo http://[VPSのIPアドレス]/phpinfo.php
MySQL root password ランダム生成されたパスワード

メモ

MariaDBのrootパスワードはVPS作成時にランダムに生成され、motdに表示されます。初回ログイン時に必ず確認し、安全な場所に保管してください。

その他

項目 内容
ファイアウォール ufw有効化済み(SSH: 22、HTTP: 80のみ許可)
OpenResty設定ファイル /usr/local/openresty/nginx/conf/nginx.conf
PHP-FPM設定ファイル /etc/php/8.3/fpm/php-fpm.conf

利用手順

Step 0: セキュリティグループについて

ConoHa VPS(Ver.3.0)ではサーバー毎にIPアドレスまたはポートでトラフィックを制御するセキュリティグループ(仮想ファイアウォール)が設定されます。
本テンプレートをご利用の場合は、予め利用するポートの通信許可設定が必要です。
詳細はセキュリティグループを参照してください。

Step 1: VPSの作成

ConoHa VPSのコントロールパネルから、LEMPテンプレートを選択してVPSを作成します。

Step 2: SSH接続

作成したVPSにSSHで接続します。

鍵認証でのSSH接続コマンド例
# ssh -i 秘密鍵ファイルのパス root@VPSのグローバルIPアドレス

Step 3: motdの確認

SSH接続後、motdに表示される以下の情報を確認します。

  • DocumentRoot(Webコンテンツの配置場所)
  • アクセスURL
  • phpinfoのURL
  • MariaDB rootパスワード

重要

MariaDB rootパスワードは必ず安全な場所に保管してください。このパスワードはデータベース管理に必要です。

Step 4: 動作確認

Webブラウザで以下のURLにアクセスして動作を確認します。

  • http://[VPSのIPアドレス]/ – OpenRestyのデフォルトページが表示されます
  • http://[VPSのIPアドレス]/phpinfo.php – PHP情報が表示されます

Step 5: データベースへの接続

MariaDBに接続してデータベースを作成・管理します。

MariaDB接続コマンド例
# mysql -u root -p

motdに表示されたパスワードを入力してログインします。

Step 6: Webコンテンツのデプロイ

作成したPHPアプリケーションやWebコンテンツを配置します。

DocumentRootへのファイル配置例
# cd /usr/local/openresty/nginx/html
# ファイルをアップロードまたは作成

メモ

ファイルのアップロードには、SCP、SFTP、Gitなどを使用できます。適切なパーミッション設定も忘れずに行ってください。

Step 7: OpenRestyの設定(必要に応じて)

バーチャルホストの追加や詳細な設定が必要な場合は、設定ファイルを編集します。

設定ファイルの編集
# vi /usr/local/openresty/nginx/conf/nginx.conf
設定の反映
openresty -t  # 設定ファイルの文法チェック
openresty -s reload  # 設定の再読み込み

Step 8: セキュリティ設定の強化(推奨)

8-1. MariaDB rootパスワードの変更

# mysql -u root -p
ALTER USER 'root'@'localhost' IDENTIFIED BY '新しいパスワード';
FLUSH PRIVILEGES;
EXIT;

8-2. phpinfo.phpの削除

本番環境では、セキュリティのためphpinfo.phpファイルを削除することを推奨します。

# rm /usr/local/openresty/nginx/html/phpinfo.php

8-3. ファイアウォール設定の確認

ファイアウォールの状態を確認します。

# ufw status verbose

ヒント

HTTPSを使用する場合は、Let’s Encryptなどを使用してSSL証明書を取得し、ファイアウォールでポート443を許可してください。

メモ

ConoHa VPS(Ver.3.0)では長期割引サービス「まとめトク」の3ヶ月以上のプランでConoHa VPSをご契約いただいた場合、以下の特典をご利用いただけます。
①年6,600円(税込)相当の「アルファSSL」を無料でご利用いただけます。既に3ヶ月以上のまとめトクをご利用の方においても、無料でご利用いただけます。
②複数枚の「アルファSSL」をお申込いただいた場合でも、すべて無料でご利用いただけます。
③まとめトクの3ヶ月以上のプランのご契約がある限り、更新費用も無料となります。

アプリケーションの具体的な利用方法につきましては、サービス開発元やサービス提供元の公式サイト、Wikiなどで最新情報をご確認ください。

リンク URL
OpenResty公式サイト https://openresty.org/
OpenRestyドキュメント https://openresty.org/en/getting-started.html
PHP公式サイト https://www.php.net/
PHPドキュメント https://www.php.net/manual/ja/
MariaDB公式サイト https://mariadb.org/
MariaDBドキュメント https://mariadb.com/kb/ja/
Ubuntu公式サイト https://ubuntu.com/