最終更新日: 2026年6月23日
テンプレート説明
Hermes Agentは、Nous Researchが開発するオープンソースのAIエージェントです。CLIとメッセージングアプリ(Telegram、Discord、Slack等)から利用でき、セッションをまたいだメモリ機能やスキルの自動生成・改善機能を備えた「自己成長型」エージェントです。OpenRouterやNous Portal等のAIプロバイダーに対応しており、APIキーを切り替えるだけでモデルを変更できます。
本テンプレートはVPS上にHermes Agentを自動インストールし、専用ユーザー(hermes-user)のセキュアな実行環境を構築します。インストール完了後は専用ユーザーに切り替えてセットアップウィザードを実行することで、すぐに利用を開始できます。
スタートアップスクリプトのテンプレートを利用してサーバー作成を行う手順はご利用ガイドを参照してください。
メモ
Hermes AgentはAIプロバイダーのAPIキーが別途必要です。OpenAI、Anthropic、Google(Gemini)等の主要プロバイダー、または200以上のモデルに対応したOpenRouter(https://openrouter.ai)等に事前登録してAPIキーを取得してください。
仕様
対応OSイメージ
Ubuntu 24.04 LTS
主要ソフトウェア
| ソフトウェア名 | バージョン | ライセンス | 用途 |
|---|---|---|---|
| Hermes Agent | Latest | MIT | AIエージェント本体 |
| Python | 3.11 | PSF License | Hermes Agentの実行環境 |
| uv | Latest | MIT / Apache 2.0 | 高速Pythonパッケージマネージャー |
| Node.js | v22 | MIT | ブラウザ自動化ツール用 |
| UFW | システム標準 | GPL-2.0 | ファイアウォール |
スタートアップスクリプト情報
| 項目 | 説明 |
|---|---|
| アプリケーション利用ポート | なし |
| インストールディレクトリ | /home/hermes-user/.hermes/ |
| 実行ユーザー | hermes-user |
| 管理スクリプト | /root/hermes-agent-diagnose.sh、/root/hermes-agent-update.sh |
| インストールログ | /var/log/hermes-agent-install.log |
| 初期状態 | インストール完了済み(セットアップウィザード実行待ち) |
その他
最小システム要件
- CPU: 1コア以上
- メモリ: 最小1GB、推奨2GB以上
- ディスク容量: 5GB以上の空き容量(推奨10GB以上)
- ネットワーク: インターネット接続必須(AIプロバイダーAPIへのアクセスが必要)
利用手順
メモ
スタートアップスクリプトにてアプリケーションのインストールが完了するまで数分かかります。
インストール完了後、rootディレクトリに「hermes-agent-info.txt」というファイルが作成されますのでご確認ください。
ファイルが存在しない場合、作成されるまでしばらくお待ちください。
スタートアップスクリプトの実行状況は、SSH接続後に以下のコマンドで確認できます。
# tail -f /var/log/hermes-agent-install.log
重要
利用開始にはAIプロバイダーのAPIキーが別途必要です。OpenAI、Anthropic、Google(Gemini)等の主要プロバイダー、または200以上のモデルに対応したOpenRouter(https://openrouter.ai)等に事前登録してAPIキーを取得してください。
Step 1: VPSへのSSH接続
ConoHa VPSのコントロールパネルからサーバーのIPアドレスを確認し、SSHで接続します。
# ssh root@<IPアドレス>
Step 2: 専用ユーザーへの切り替え
インストールスクリプトにより作成された専用ユーザー(hermes-user)に切り替えます。
# su - hermes-user
Step 3: セットアップウィザードの実行
セットアップウィザードを実行してAIプロバイダーとAPIキーを設定します。
# hermes setup
または個別に設定することもできます。
# hermes model
(LLMプロバイダー・モデルの選択)
# hermes config set OPENROUTER_API_KEY <APIキー>
(APIキーの設定)
メモ
OpenRouterを使用する場合のセットアップ例はStep 5を参照してください。
Step 4: Hermes Agentの起動
セットアップ完了後、以下のコマンドでHermes Agentを起動します。
# hermes
メモ
Hermes Agentが見つからない場合は、PATHを再読み込みしてください。
# source ~/.bashrc
Step 5: OpenRouterを使ったセットアップ例(オプション)
ここではAPIキーの取得にOpenRouterを使用する場合のセットアップ手順を説明します。OpenRouterはクレジットカード不要で登録でき、無料で利用できるモデルが用意されています。他のプロバイダーを使用する場合はこのステップをスキップしてください。
重要
OpenRouterおよび使用するモデルのプロバイダーの利用規約・プライバシーポリシーをご確認の上、ご利用ください。
5-1: OpenRouterのアカウント登録とAPIキーの取得
- openrouter.ai にアクセスし、「Sign Up」をクリックします。Googleアカウントまたはメールアドレスで登録できます。クレジットカードは不要です。既にアカウントをお持ちの場合は「Sign In」からログインしてください。
- ログイン後、画面右上のプロフィールアイコンをクリックし、「Workspaces」を選択します。左サイドバーの「API Keys」をクリックします。
- 「+ New Key」をクリックし、任意の名前(例:
hermes-agent)を入力して「Create」をクリックします。 - 表示されたAPIキーをコピーして安全な場所に保存します。APIキーはこのとき一度しか表示されません。画面を閉じると再確認できないため、必ずコピーしてください。
5-2: Hermes AgentにAPIキーとモデルを設定する
hermes-userに切り替えた状態でセットアップウィザードを実行します。
# hermes setup
セットアップ方式の選択画面が表示されます。OpenRouterを使用する場合は「Full setup」を選択してください。↑↓キーで項目を移動し、ENTERキーで確定します。
How would you like to set up Hermes?
→ (●) Quick Setup (Nous Portal) — free OAuth login, no API keys, model + tools (recommended)
(○) Full setup — configure every provider, tool & option yourself (bring your own keys)
(○) Blank Slate — everything off except the bare minimum; opt in to each capability
「Full setup」を選択後、ウィザードが順番に設定を案内します。以下の手順に従って進めてください。
① プロバイダー・APIキー・モデルの設定
- プロバイダーの選択:「OpenRouter」を選択します。
- APIキーの入力:5-1で取得したAPIキーを入力します。
- モデルの選択:一覧から使用するモデルを選択します。無料で利用する場合は、モデル名の末尾に「:free」が付いているか、または「free」と表示されているものを選択してください。
メモ
OpenRouterの無料モデルはモデルIDの末尾に「:free」が付いているか、または「free」と表示されています(例:openrouter/owl-alpha)。無料モデルにはレート制限(約20リクエスト/分、200リクエスト/日)が適用されます。利用可能な無料モデルの一覧は openrouter.ai/models で「Free」フィルターを使用して確認できます。なお、無料モデルの種類は変動する場合があります。
② ターミナルバックエンドの選択
VPS上で直接動作させる場合は「Local」を選択します。
Select terminal backend:
(○) Local - run directly on this machine (default)
(○) Docker - isolated container with configurable resources
(○) Modal - serverless cloud sandbox
(○) SSH - run on a remote machine
(○) Daytona - persistent cloud development environment
(○) Singularity/Apptainer - HPC-friendly container
→ (●) Keep current (local)
③ メッセージングプラットフォームの選択
Telegram等のメッセージングプラットフォームと連携する場合はここで選択できます。後からStep 6の手順で設定する場合はそのままENTERで次に進みます。
④ ツールの選択
利用するツールを選択します。デフォルトで主要なツールが有効になっているため、そのままENTERで次に進みます。
⑤ ブラウザ自動化プロバイダーの選択
「Local Browser」を選択します。APIキー不要でヘッドレスChromiumが使用できます。
⑥ 画像生成プロバイダーの選択
画像生成が不要な場合は「Skip」を選択します。
⑦ TTSプロバイダーの選択
「Microsoft Edge TTS」がデフォルトで選択されています。APIキー不要で利用できるためそのままENTERで進みます。
⑧ Visionバックエンドの設定
「Skip」がデフォルトで選択されています。そのままENTERで進みます。
⑨ 検索プロバイダーの選択
「DuckDuckGo (ddgs)」を選択します。APIキー不要で無料で利用できます。
すべての設定が完了すると「✓ Setup Complete!」と表示されます。
セットアップ後にモデルを変更する場合は以下のコマンドを使用します。
# hermes model
APIキーのみを変更する場合は以下のコマンドを使用します。
# hermes config set OPENROUTER_API_KEY <APIキー>
Step 6: Telegram連携の設定(オプション)
Hermes AgentはTelegramボットと連携することで、スマートフォンなどからAIエージェントに話しかけたり、スケジュール実行の結果を受け取ったりすることができます。
6-1: TelegramボットトークンをBotFatherから取得する
Telegramのボットを作成するには、Telegram公式のボット管理ツール「@BotFather」からAPIトークンを取得する必要があります。
- Telegramで @BotFather を検索して開きます。
/newbotを送信します。- ボットの表示名を入力します(例:「Hermes Agent」)。
- ボットのユーザー名を入力します。ユーザー名は一意である必要があり、末尾が「bot」で終わる必要があります(例:
my_hermes_bot)。 - BotFatherからAPIトークンが発行されます。以下のような形式のトークンをコピーして保存してください。
123456789:ABCdefGHIjklMNOpqrSTUvwxYZ
セキュリティ重要
ボットトークンは第三者に漏洩しないよう厳重に管理してください。トークンを知っている人物はボットを完全に制御できます。万が一漏洩した場合は、@BotFatherで /revoke コマンドを実行して即座に無効化してください。
6-2: 自分のTelegramユーザーIDを確認する
Hermes Agentはボットへのアクセスを数値のユーザーIDで管理します。ユーザー名(@username)とは異なる数値のIDです。@userinfobot にメッセージを送ると、自分のユーザーIDが返信されます。この数値を控えておいてください。
6-3: Hermes Agentにゲートウェイを設定する
hermes-userに切り替えた状態で、インタラクティブなセットアップウィザードを実行します。
# hermes gateway setup
ウィザードの案内に従って以下を設定します。↑↓キーで項目を移動し、ENTERキーで確定します。
- プラットフォームの選択画面で「Telegram」を選択します。
- ボット作成方法の選択で「2(Manual)」を入力します。
- 6-1で取得したボットトークンを入力します。
- アクセスを許可するユーザーIDの入力欄に、6-2で確認したユーザーIDを入力します。
- ホームチャンネルの確認画面でそのままENTERします(ユーザーIDがホームチャンネルに設定されます)。
- 「Done」を選択してプラットフォーム設定を完了します。
- ゲートウェイの即時起動を確認する画面で「Y」を入力します。
- systemdサービスとしての自動起動を確認する画面で「Y」を入力します。
- サービスのインストール方法を選択する画面で「User service」を選択してENTERします。
ウィザード完了後にエラーが表示される場合がありますが、続けて以下のコマンドでゲートウェイを起動してください。
# hermes gateway start
「✓ User service started」と表示されれば正常に起動しています。
メモ
User serviceはsystemd lingerが有効になるため、SSHログアウト後もゲートウェイが継続して動作します。
6-4: 動作確認
以下のコマンドでサービスの状態を確認します。
# hermes gateway status
「User gateway service is running」と表示されれば正常に起動しています。TelegramでボットにメッセージをするとHermes Agentが応答します。
ゲートウェイの停止・再起動は以下のコマンドを使用します。
# hermes gateway stop
# hermes gateway start
管理スクリプト一覧
| スクリプト・コマンド | 機能 | 使用例 |
|---|---|---|
| hermes | Hermes Agent起動(対話CLI) | # hermes |
| hermes setup | セットアップウィザード | # hermes setup |
| hermes model | LLMプロバイダー・モデルの変更 | # hermes model |
| hermes config set | 個別設定値の変更(APIキー等) | # hermes config set OPENROUTER_API_KEY <APIキー> |
| hermes doctor | Hermes Agentの自己診断 | # hermes doctor |
| hermes update | Hermes Agentの更新 | # hermes update |
| hermes gateway | メッセージングゲートウェイの起動 | # hermes gateway |
| hermes gateway setup | メッセージングゲートウェイの設定 | # hermes gateway setup |
| hermes gateway install | ゲートウェイのサービス登録 | # hermes gateway install |
| hermes gateway start | ゲートウェイサービスの起動 | # hermes gateway start |
| hermes gateway stop | ゲートウェイサービスの停止 | # hermes gateway stop |
| hermes gateway status | ゲートウェイサービスのステータス確認 | # hermes gateway status |
| /root/hermes-agent-diagnose.sh | システム全体の診断情報表示 | # /root/hermes-agent-diagnose.sh |
| /root/hermes-agent-update.sh | Hermes Agentの更新 | # /root/hermes-agent-update.sh |
メモ
管理スクリプト(/root/以下)はrootユーザーで実行してください。hermes系コマンドはhermes-userに切り替えてから実行してください。
セキュリティグループ設定
| ポート番号 | プロトコル | 用途 | 必須/オプション |
|---|---|---|---|
| 22 | TCP | SSH | 任意 |
アプリケーションの具体的な利用方法につきましては、サービス開発元やサービス提供元の公式サイト、Wikiなどで最新情報をご確認ください。
外部リンク
| サイト名 | URL | 説明 |
|---|---|---|
| Hermes Agent 公式ドキュメント | https://hermes-agent.nousresearch.com/docs/ | 技術ドキュメント・チュートリアル |
| Hermes Agent GitHubリポジトリ | https://github.com/NousResearch/hermes-agent | ソースコード・イシュートラッカー |
| Nous Research 公式サイト | https://nousresearch.com | 開発元情報 |
| Nous Portal | https://portal.nousresearch.com | Nous Research公式AIプロバイダー |
| OpenRouter | https://openrouter.ai | マルチプロバイダー対応AIルーター |